ケガの治療


外傷の治療


接骨院での施術について

接骨院(整骨院)はケガの施術を行いますが、病院(整形外科など)で行うような手術や注射、投薬、X線・CT・MRI撮影というような 医療行為は行いません。
接骨院では国家資格である柔道整復師が、手技や機器などによる物理療法で骨折や脱臼、捻挫、打撲といった原因のはっきりしている ケガ(転んだ、ぶつけた、捻ったなど)の治療を行い、健康保険で施術をうけられます。

*骨折・脱臼は応急処置(徒手整復)の後で医師の診察も必要となります。当院では整形外科病院に協力いただいており、 必要な場合は診察やX線撮影等をお願いしております。

当院での施術について

当院の診療では人間が本来もっている治癒能力を物理療法で助けることにより、その力を高めてケガからの回復を早めます。
物理療法とは、手技や機器(電気や温熱、超音波、光線など)、包帯などによる固定、運動療法などを理論的に組み合わせて用いることにより、 効果的にケガや病気からの回復をはかる治療法です。骨折や脱臼に対しては徒手整復(ほねつぎ・手術せずに骨や関節を正しい状態に戻す方法) を行い、協力いただいている病院にて診察やレントゲン等で確認をしてもらっています。

施術方法は各患者様の症状や生活環境、ご希望に応じて組み立てて参ります。丁寧な説明と施術を心掛けておりますので、ご質問やご要望は 遠慮なくお話し下さい。


外傷の種類


骨折

骨が折れたり砕けたりヒビが入ってしまったケガです。事故や激しいスポーツ、転んで手を衝くなどの強い衝撃によって起こることが多いです。
骨粗鬆症や糖尿病などの基礎疾患のある方や高齢で骨が弱くなっている方は、ちょっと強く足をついたりした程度の衝撃でも骨折する場合があります。 またスポーツや仕事で同じ場所に繰り返し負担がかかり続けたりすることで骨にヒビが入る(不全骨折・疲労骨折)こともあります。

症状は骨折した部分が変形していたりグラグラしたりして動かしたり押したりすると気分が悪くなるくらい痛みます。少しするとものすごく 腫れてきて内出血が目立つこともあります。場合によっては熱も出ます。骨折したら大体自覚ができるので、できるだけ早く病院や接骨院を受診 してください。 骨粗鬆症や糖尿病などの基礎疾患を持っている場合や高齢者、疲労骨折、小さな骨の骨折などでは、骨折を自覚できないことも多いので、 転んだり、スポーツや仕事をしていて同じ部分がしつこく痛んだり、といったちょっとでもおかしいと思う場合は、念のために受診することを お勧めします。

高齢者に特に多い骨折は、手首の骨、足の付け根(股関節)の骨、背骨(特に背中から腰)です。痛みを感じにくいこともあるので、転んだり 気になったりした場合は念のために一度受診して下さい。
不全骨折(ヒビ)は衝撃が少し弱かった場合や、骨が完全に硬くなっていない子供 (高校生くらいまで)に起こりやすいです。症状は基本的には骨折と同じです。また転んだりしていなくても仕事やスポーツなどで長期にわたり 繰り返し同じ部分に力が加わることで疲労骨折をすることもあります。疲労骨折は少しずつ進むので骨折していることを自覚できない場合も多いです が、じっとしていると痛くなくても運動をすると骨の同じ部分が痛いというような状態が続いている場合などは一度確認したほうが良いでしょう。 スポーツをしている方の肋骨や腰椎、足のスネ(脛骨・腓骨)、足の甲の骨(中足骨)で特に多く見られます。

骨折の治療はRICE処置・固定・リハビリが基本になります。 折れた骨が変形してしまっていたら徒手で正しい位置に戻し(徒手整復)、折れた骨と骨が自然にくっつくまでその部分が動かない ように金属やプラスチックの副子と包帯などでしっかり固定します。その後、動かさなかったことで硬くなってしまった筋肉や関節、弱くなった筋肉など を元の状態に戻していきます。もともと骨は非常に回復力が早いのですが、その回復力をさらに早く、患部をできるだけ元の状態に戻るように治療してい くことが大切です。

脱臼

関節の部分で連結している骨と骨が外れてしまうケガです。スポーツなどで肩や肘が外れるというのは脱臼のことです。

症状は脱臼をした関節が外れた状態で動かせなくなり、強い痛みが続きます。特に肩や肘、あごに多く、強く手を衝いたり口を大きく開けた時に 関節が外れやすいです。また子供よりも大人に多く発生します。
脱臼したときは、できるだけ早く整復(外れた関節を元の状態に戻すこと)することが大切ですので、早めに受診してください。

脱臼の治療はRICE処置・固定・リハビリが基本になります。 外れた関節の骨と骨を徒手で正しい位置に戻し(徒手整復)、傷ついた関節の組織が安定するまでその部分が動かない ように金属やプラスチックの副子と包帯などでしっかり固定します。その後、動かさなかったことで硬くなってしまった筋肉や関節、弱くなった筋肉など を元の状態に戻していきます。骨折しているわけではないので整復するとすぐに痛みはなくなることが多いですが、関節を支えていた組織 (靭帯・関節包など)の損傷具合によっては関節が外れやすくなったり、関節の動きが悪くなったりすることがあるので、しっかり治療することが 大切です。

捻挫

関節が本来曲がらない方向や動く範囲を超えて力が加わることで、関節を支えている組織(靭帯・関節包など)が断裂したり傷ついたり してしまうケガです。足首や膝を捻って捻挫することが多いですが、腰や首、肩、肘、手首、指などどの関節でも捻挫することがあります。

症状は損傷の場所や程度によって様々ですが、基本的には捻挫した部分が腫れて、押したり動かしたりすると痛みがあります。 特に足の捻挫は最初は歩けないこともあります。力が入らないような感じやグラグラする不安定感などがあったり、内出血が目立つこともあります。

捻挫の治療はRICE処置・固定・リハビリが基本になります。固定はケガの程度によります。 関節を治りやすい角度で固定して傷ついた組織の回復をはかり、加えて回復を早める為にそれぞれのケガの状態に応じて手技・物理療法を加えて いきます。特に足首などクセになりやすい関節もあるので、予防のために周りの筋肉などを強化したり、ストレッチの方法を指導したりします。 日常生活の中でも捻挫をしてしまう機会は多いので、軽症だと思ってもしっかりと治すことが大事です。

打撲

物にぶつかったりして体組織を傷つけてしまうケガです。物にぶつけてアザができて触ると痛いという程度のことが多いですが、 衝撃の程度や患部の場所によっては骨の表面の膜や血管・神経などに当たって、症状が長引くこともあります。

症状は程度にもよりますが、最初は患部が腫れて熱をもち、そのうち内出血班(アザ)が出てきます。触ったり圧迫すると痛みます。 顔面など血行の多い部位では腫れや内出血も強く出やすく、スネなど筋肉や脂肪の層が薄い部分では骨に当たるので痛みが強く長引くことが多いです。

打撲の治療はRICE処置が基本です。 大体は冷却して安静にしていると数日で回復しますが、骨に当たるような部位を強く打った時などは、しばらく痛みが続くことがあるので、保護剤や サポーター、テーピングなどで保護します。重症で筋肉の中に大きな血腫(血の塊)が残るような場合は手術をすることもあります。

挫傷

久しぶりの運動やダッシュやジャンプなどの急な運動で、筋肉や腱に急激な力が加わったり引っ張られたりすることで、筋肉や腱などの軟部組織が 傷ついてしまうケガです。他に筋肉が長時間強く圧迫されていたり、同じ姿勢で固まった状態でいた時にも傷つくことがあります。 スポーツなどでの肉離れなどが多いですが、足(特にふくらはぎやふともも)などを攣って痛みが残ることもあります。 特に足や腕、背中の大きくて力の強い筋肉に多いですが、肋骨間や首、背骨などにある小さな筋肉でも起こります。運動後の筋肉痛も軽い筋挫傷です。 寝違えて首が痛くなるのも一種の筋挫傷といえます。

症状は程度によりますが、足がつった時のような痛みが特徴です。重症では筋肉が断裂するような音を感じて強い痛みがあり、力が入らなくなって しまいます。普通は筋肉がつったような痛みがあり、押したり同じ運動をすると痛みが残ります。またその部分にしこりのような塊ができることも あります。

挫傷の治療はRICE処置が基本です。症状によっては筋肉の動きを抑える為に固定を行います。
筋肉は傷つくと硬くなってしまいやすいので、筋肉の損傷が回復したら元の状態に戻るように手技・物理療法といった治療も必要になります。 重症の筋断裂・腱断裂の場合は手術を行います。

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